詳しくは後ほどお伝えしますが、宿便は皆さんが思っている「何年もの間、腸内にベッタリとこびりついている排せつ物」では、ありません!!
目次
そもそも「宿便」って何?「便秘」とは違うの?
まずは、世の中に宿便という単語が存在するのか?
そして、存在するとしたら、どのような意味なのか?
という事について見ていきたいと思います。
『宿便』を辞書で調べてみました


しゅくべん【宿便】
便秘のため、長い間腸の中にたまっていた大便。参考:三省堂 大辞林 第二版 新装版
便秘とは便を排泄できないことなので、辞書によると、宿便とは排出されないで長い間腸の中にたまっている便という事になります。
宿便という言葉は存在するという事が分かりました。
次に、「医学的には宿便は存在しない」という、言葉を耳にしたので、『南山堂医学大辞典:第19版』で宿便について、調べてみました。
『宿便』を医学大辞典で調べてみました


すると、宿便という言葉は見つけることが出来ませんでした。
『宿便性潰瘍』という単語はあるのに、『宿便』という単語が無いのは不思議な気がしますが、医学的に『宿便』は存在しないという言葉は正しかったのです。
なぜ見つからないのかというと、腸内の細胞は2~3日に1度のぐらいの割合で生まれ変わります。
腸内の細胞が2~3日に1度生まれ変わるので、腸壁に便がいつまでもこびりついてることが出来ないのです。
もし、便が腸壁にこびりついていたとしても、古い腸壁の細胞と一緒に便が剥がれ落ちるというわけです。
そのため、現代医学では『宿便』の存在を否定しているのです。
では、『宿便』とは一体何なのでしょうか?
様々な説がありますが、元・日本綜合医学会会長の甲田光雄先生は著書で宿便についてこう仰っています。
そして、当サイトでは甲田先生が仰っている事を『宿便』と定義しています。
宿便とは、胃腸の処理能力を超えて食べ過ぎ続けた結果、腸管内に渋滞する排泄内容物なのです。
参考:奇跡が起こる半日断食―朝食抜きで、高血圧、糖尿病、肝炎、腎炎、アトピー、リウマチがぞくぞく治っている! (ビタミン文庫) 単行本 – 2001/12/1 甲田 光雄 (著)
砂が補充できる砂時計をイメージしてみて下さい。
この時の「砂が食べ物」、「補充されるスピードが食事量」、「下に落ちる砂のスピードが胃腸の処理能力」、として考えてみて下さい。
砂が補充されるスピードより、砂が下に落ちるスピードが速い、もしくは同じなら、砂は溜まらずに流れていきます。これが、渋滞が起きていない状態です。
しかし、砂を補充するスピードが、砂が下に落ちるスピードよりも速ければ、砂はドンドン溜まって行き、渋滞が起きます。これが、食べ過ぎによって、渋滞が起きている状態です。
『食事量>胃腸の処理能力』となり渋滞が起きると、胃腸の中にある食べ物は進むことが出来なくなります。
進むことが出来なくなると、胃腸の中の食べ物は時間と共に腐敗していきます。
その腐敗した食べ物が宿便になってしまうのです。
そして、便秘は砂が下に全く落ちない状態、と考えると分かり易いですね。
砂時計の様に常に一定のスピードで砂が下に落ちるのなら良いのですが、胃腸の処理能力は砂時計の様に常に一定というわけにはいきません。
当然ですが、胃腸はその時々の身体の調子、食生活、ストレスなど様々な影響を受けます。
なので私たち現代人は、環境の変化などにより、宿便を溜める恐れが常にあると言えます。
- 宿便は胃腸の処理能力を超えた結果起こるもの!
- 胃腸の処理能力は常に一定ではないので宿便は貯まりやすい!
宿便は万病のもと!宿便が溶けて全身へ…
- 身体が宿便が発生させる毒素を吸収してしまう
- 身体が毒素を吸収すると血液が汚れてしまう
それでは、順番に見ていきましょう。
①身体が宿便が発生させる毒素を吸収してしまう
宿便は長い間腸の中にいるため、異常発酵し、毒素を発生させます。
しかし、腸内には何百種類もの腸内細菌が何百兆個も住んでいるので、異常発酵した宿便も時間をかけて分解してしまいます。
腸内細胞が生まれ変わるという事以外に、腸内細菌が宿便を分解してしまうという事も、内視鏡を使っても宿便が見つからないという事に繋がるのです。
よ~く考えてみて下さい。通常では便として排泄される予定だったものが、分解されてしまい、吸収されてしまうのです。
②身体が毒素を吸収すると血液が汚れてしまう
私達は体内に溜まった老廃物や毒素を「便・尿・汗」など様々な形で体外に排出します。そして、最も体外に毒素を排出してくれるのものが、「便」です。
排出する予定だった毒素や老廃物を腸が吸収してしまう、という行為を繰り返していると、血液が汚れていきます。
その汚れた血液が身体中を巡る事で、様々な悪影響を及ぼしていきます。
この汚れた血液が身体中を巡る事によって、「肌荒れ・頭痛・倦怠感・肩こり」などの症状が引き起こされるのです。
更に、「毒素吸収→胃腸の処理能力低下→宿便を溜め込む」という悪循環にも陥ってしまいます。
身体の免疫システムの6割は腸が担っています、その腸内が汚れて腸内の環境が悪くなると、身体の免疫力のバランスが崩れてしまいます。腸内環境が悪化する事で、様々なアレルギー症状を引き起こす原因にもなります。
宿便はついには、脳や心臓の血管が詰まる脳梗塞や心筋梗塞・ガン・膠原病(関節痛・筋肉痛・皮膚の硬化などを伴う難病)・アトピー性皮膚炎など、実にいろいろな病気をひきおこします。
特に高脂肪・高たんぱく低繊維の動物性食品がもたらす宿便の弊害は顕著に現れます。
参考:奇跡が起こる半日断食―朝食抜きで、高血圧、糖尿病、肝炎、腎炎、アトピー、リウマチがぞくぞく治っている! (ビタミン文庫) 単行本 – 2001/12/1 甲田 光雄 (著)
宿便を溜めないために!3つの宿便対策!
- 腸内洗浄 |難易度:
医療機関に行き腸内洗浄を行う - 腸内環境を整える|難易度:
悪玉菌を減らし、善玉菌を増やす - 食物繊維を摂る |難易度:
食物繊維を多く含む食材を食べる機会を増やす
①腸内洗浄をする
効果はあると思いますが、施術は病院によって様々で、どこの病院がいいかなど、調べる手間もかかります。
相場も「1万~2万円」と安価ではなく、予約して直接病院に行って行うので、時間もかかり敷居が高いです。
稀に、行き過ぎた腸内洗浄で腸内の良い菌も死滅してしまうというケースもあるので、リスクも多少あります。
②腸内環境を整える
それでは、善玉菌悪玉菌について見ていきましょう。
善玉菌
善玉菌の好物は食物繊維とオリゴ糖です。したがって、それらを多く含む食材を積極的に摂れば、善玉菌を増やす手助けになります。
食物繊維は野菜類全般に、オリゴ糖は「バナナ・玉ねぎ・大豆・アスパラガス・はちみつ」などに多く含まれています。
また、ヨーグルト・納豆・ぬか漬けなどの発酵食品を摂取するのも効果的です。
はちみつや甘いヨーグルトなど、糖分の取りすぎには注意しましょう。
悪玉菌
悪玉菌は主に食生活が原因で増えていき、ストレス等身体の状態も影響します。
悪玉菌はたんぱく質や脂質を餌にして増えていきます。なので、肉類や脂っこいものを摂りすぎないことがポイントです。
食生活を見直し、ストレスを溜めないようにすることが、悪玉菌を増やさないための近道です。
乳酸菌や腸内環境について、詳しく知りたい方は下記の記事を参考にして下さい。
③食物繊維を取る
食物繊維は善玉菌の好物という面以外に、腸内で水分を吸収し、便のカサを増やす働きがあります。
便のカサが増えると、腸が刺激され、腸の動きが活発になり、排便が促されます。
また、食物繊維は腸内の有害物質を吸着して、便と一緒に体外に排出する作用があります。つまり、食物繊維は排便を促すだけでなく、腸内もキレイにしてくれるのです。
食物繊維の1日摂取目安は20gです。しかし、日本人の食物繊維摂取量平均は15gと不足しているのが現状です。
食物繊維は野菜類の他に、「キノコ類・海藻類」などにも多く含まれているので、それらの食品を積極的に摂るよう心がけると良いでしょう。
食物繊維は腸内の水分を吸収するという性質があるので、多く摂る際は水分も同時に摂る事がポイントです。
という事は、、、もしかして、手軽に誰でもでき、確実に解決できるのは断食ですか?
腸内洗浄が医師など他人の力を借りるのに対し。断食は自分の力で行う腸内洗浄です。
宿便に効果的な断食!断食は自分で行う腸内洗浄!
まず、外から食べ物が入ってこないので、渋滞は悪化しません。
そして、「消化・吸収」に使用していたエネルギーが全て、渋滞の整理に使用されるため、渋滞がドンドン解消されて行くのです。
宿便を排泄し、また、ため込まないようにする唯一、確実な方法が断食です。長時間、おなかの中に何も入れない事によって、腸は活発に動き、みずからの排泄する能力を高めるのです。
参考:奇跡が起こる半日断食―朝食抜きで、高血圧、糖尿病、肝炎、腎炎、アトピー、リウマチがぞくぞく治っている! (ビタミン文庫) 単行本 – 2001/12/1 甲田 光雄 (著)
腸管内が道路で、食べ物が車です。そして、渋滞の状態が長く続くと、食べ物が腐敗し宿便になります。
断食の種類は「半日断食・1日断食・本断食」と大きく分けて3種類あります。
「プチ断食・1日断食」は交通量を少なくする交通規制で、「本断食」は交通量をゼロにする通行止のイメージです。
プチ断食・1日断食は続ける事で効果が表れていくコツコツ型で、本断食は一気に効果が実感できる即効型です。
プチ断食・1日断食は「効果を感じるには時間がかかる・宿便が出ているか実感できない時もある」というデメリットがありますが、誰でもすぐ気軽に取り組めるというメリットがあります。
本断食は即効性があり効果も実感しやすいというメリットがありますが、しっかりとした知識と指導者が必要なため、気軽には取り組めないというデメリットがあります。
「プチ断食・1日断食」をする際は、「発酵食品・食物繊維」を多く摂る事を意識すると効果がupします。
- 腸内環境を意識する
- 食物繊維をたくさん摂る
- 断食で宿便の元を断ちリセットする
【体験談】3日断食とプチ断食をやって宿便が出た!?
- 本断食 |難易度:
3日間は食を断ち、その間はドリンクのみで生活をする
⇒「本断食のやり方」 - 1日断食|難易度:
1週間の中で1日は食を断ち、その日はドリンクのみで生活をする
⇒「1日断食のやり方」 - 半日断食|難易度:
1日の中で18時間は食を断ち、その間はドリンクのみで生活をする
⇒「半日断食のやり方」
今回お話する断食は「①本断食」(ウサギ)と「③半日断食」(カメ)での体験談です。
結論からお伝えすると、本断食でも半日断食でも宿便は出ましたが、(当時)半日断食ではそれが宿便なのか判断が出来ませんでした。
それぞれの断食の流れと共に、お話していきたいと思います!
①本断食(3日断食)での宿便
以下が3日断食の流れです!
朝 | 時間帯に関係なく水分補給(または酵素ドリンク)を飲む |
---|---|
昼 | 時間帯に関係なく水分補給(または酵素ドリンク)を飲む |
夜 | 時間帯に関係なく水分補給(または酵素ドリンク)を飲む |
備考 | 塩分補給の為、どこかしらで梅干しや具なし味噌汁を飲む |



朝 | 時間帯に関係なく水分補給(または酵素ドリンク)を飲む |
---|---|
昼 | 時間帯に関係なく水分補給(または酵素ドリンク)を飲む |
夜 | 回復食(お粥) |
備考 | 回復食は昼でもOK |



3日断食といっても「3日断食+3日回復食」なので、計6日間です。
前半の3日間は水・酵素ドリンク・具なしの味噌汁しか口にしていません。
後半の3日間は1食だけ回復食を食べていく流れで行いました。
断食1日目

断食1日目(14:57)に便通がありましたが、これは前日に食べたものだと判断しました。
色合いは茶色っぽい感じで、形は普通のものでした。
断食2日目

断食2日目の午前中(9:26)にも便通がありましたが、凄く少量(且つ、同じ様な色)だったので恐らく前々日の残りかな?と判断しました。
この日はこの後に便意を感じることはありませんでした。
断食3日目

そして、断食3日目の昼(12:13)に出た便が、ここ2日間で出たものとは全く違い「真っ黒」でした。
ドッサリ出た訳ではなく(食物に失礼ですが、、)パッと見は「きくらげ」の様な形状でした。
3日断食をやる以前から定期的にプチ断食は行っていたので、私の場合は宿便がドッサリは溜まっていなかったのだと思います。
※【注意】タップすると宿便の画像が出ます。
「宿便」とGoogle検索して出てきた画像が、あまりにも大きい(と、言うより長い。。)ものだったので、私の場合は少量だと判断しました。
ちなみに、回復食に入ってからは胃腸がキレイになった為、今まであまり見たことがないぐらい黄色っぽい便になりました!
断食1日目 |
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断食2日目 |
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断食3日目 |
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回復食中 |
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②半日断食(プチ断食)での宿便
以下が半日断食の流れです!
朝 | 時間帯に関係なく水分補給(または酵素ドリンク)を飲む |
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昼 | 普通に食べる(13時) |
夜 | 普通に食べる(19時) |
備考 | 夜~昼までの間が18時間は空くようにする |
最初から朝食を完全に抜くのが大変な方は、以下の様に徐々に朝食を減らしましょう!
Step① | 今までの朝食を半分にする |
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Step② | 固形食ではなく流動食よりにしていく(ヨーグルトなど) |
Step③ | 低速ジューサーでフレッシュな野菜ジュース or 酵素ドリンク |
Step④ | ミネラルウォーターだけでも大丈夫な状態 |
半日断食は合計で119日間行い、毎日便の確認をしていましたが、どれが宿便なのか当時はわかりませんでした。
しかし、その後(先ほど紹介した)3日断食を行い、宿便を確認して「あ~これだったらプチ断食中にも何度か見かけたな~」と思いました。
3日断食&プチ断食での宿便体験談まとめ!
3日断食中、何も食べていないのに便通があったこと、そして前日までの便と比べようにないぐらい黒かったことにより「これが宿便か!」と判断ができました。
私は3日断食を行うよりも以前に、半日断食を行っていたので、この半日断食中はそれが宿便であると認識が出来ていなかった状態でした。
元・日本綜合医学会の会長である甲田さんの書籍でも、断食で宿便は出ると書かれていた通りの体験が出来て、心身ともにスッキリしました。
断食をすると実際、ほとんどの人が大量の宿便をどっさりと排せつします。
参考:奇跡が起こる半日断食―朝食抜きで、高血圧、糖尿病、肝炎、腎炎、アトピー、リウマチがぞくぞく治っている! (ビタミン文庫) 単行本 – 2001/12/1 甲田 光雄 (著)
(私の場合は、どっさりではありませんでしたが。)
宿便を出したい方は、色々な方法がありますがお金が掛からず一番簡単に出せる方法は、半日断食だと思いますので是非取り組んでみてください。
半日断食の詳しい体験談については、以下の記事でお話しております。

