断食(ファスティング)には、朝食だけを抜く半日断食や、週に1日だけ何も食べない一日断食や、3日以上も水分だけで生活する本断食など、そのやり方はいくつかあります。
色々な断食をやってみた体験談でのコツは、自分にあった断食療法を選び、無理なく行うことだと思いました。
今回は代表的な3つの断食方法と、その断食が「合う人・合わない人」についてお話していきたいと思います。
目次
断食のコツ!まずは自分の生活スタイルに合うファスティング方法を知る!
- 本断食 |難易度:
3日間は食を断ち、その間はドリンクのみで生活をする
⇒「本断食のやり方」 - 1日断食|難易度:
1週間の中で1日は食を断ち、その日はドリンクのみで生活をする
⇒「1日断食のやり方」 - 半日断食|難易度:
1日の中で18時間は食を断ち、その間はドリンクのみで生活をする
⇒「半日断食のやり方」
ファスティング初心者の方が行う場合は、「②1日断食」か「③半日断食」がおすすめです。
この二つに慣れてきたら、「①本断食」を行う流れがスムーズだと思います。
後ほどそれぞれの断食のやり方をお伝えしますが、まずは「②1日断食」と「③半日断食」がおすすめポイントをお伝えします。
「②1日断食」がおすすめな人
仕事の関係などで「日々、1食抜く生活が出来ない人」は、1日断食がおすすめです。
1日断食では、1週間のうち1日は何も食べない日をつくる流れになりますので、休日を活用して行うことができます。
「③半日断食」がおすすめな人
半日断食がおすすめな人は、「日々、1食を抜く生活が出来る人」です。
週7では難しい場合は、出来る限り毎日といった流れで、1日1食を抜き生活をするのが出来そうな方におすすめです。
なので、まずは自分の生活スタイルに合ったファスティング方法で臨む様にしましょう!
【①本断食】3日以上のファスティングのやり方
朝 | 時間帯に関係なく水分補給(または酵素ドリンク)を飲む |
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昼 | 時間帯に関係なく水分補給(または酵素ドリンク)を飲む |
夜 | 時間帯に関係なく水分補給(または酵素ドリンク)を飲む |
備考 | 塩分補給の為、どこかしらで梅干しや具なし味噌汁を飲む |



本断食とは3日以上は食を断ち、その間は水分補給と塩分補給のみをするファスティング方法です。
ポイントとしては実際に3日間断食をする前の週から、食事の量を減らしてヘルシーな日本食メインにしておくと効果より期待できます。
また、3日間の断食の後には、3日間の回復食の期間を設けます。
朝 | 時間帯に関係なく水分補給(または酵素ドリンク)を飲む |
---|---|
昼 | 時間帯に関係なく水分補給(または酵素ドリンク)を飲む |
夜 | 回復食(お粥) |
備考 | 回復食は昼でもOK |



回復食の期間もジックリ時間をかけることにより、より断食の効果が感じやすくなります。
合計で約1週間かかりますが、1週間での効果を見ると一番効果的な断食方法がこちらの本断食(3日以上の断食)です。

3日断食をやってみた体験談については、こちらの記事でお話しておりますので、興味がある方は参考にしてみてください。
初めてだけど、3日断食で頑張ってファスティングするぞぉぉ!
【②1日断食】1週間に1日は食事を抜くファスティングのやり方
前日の夜 | 控えめ or 食べない |
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朝 | 時間帯に関係なく水分補給(または酵素ドリンク)を飲む |
昼 | 時間帯に関係なく水分補給(または酵素ドリンク)を飲む |
夜 | 時間帯に関係なく水分補給(または酵素ドリンク)を飲む |
備考 | 塩分補給の為、どこかしらで梅干しや具なし味噌汁を飲む |
1日断食はファスティング初心者の方におすすめです。
仕事の日は食事を抜くことはできない場合は、休日を活用して1日断食を行うのが良いでしょう。
1日断食は、まる1日は何も食べずに水分補給と塩分補給のみで生活します。
また、前日の昼・夜ごはんは「控えめ or 食べない」で1日断食を迎えると、断食が効果的にもなりますし、空腹感との闘いも楽になります。
朝 | 時間帯に関係なく水分補給(または酵素ドリンク)を飲む |
---|---|
昼 | 時間帯に関係なく水分補給(または酵素ドリンク)を飲む |
夜 | 回復食(お粥) |
備考 | 回復食は昼でもOK |
1日断食が終わった翌日の朝・昼はあまり食べない様にして、昼・夜のどちらかから回復食に入るのが理想です。
月曜 | 朝は抜き、昼か夜に回復食に入る |
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火曜 | 普通に食べる |
水曜 | 普通に食べる |
木曜 | 普通に食べる |
金曜 | 普通に食べる |
土曜 | 小食に過ごす |
日曜 | 1日断食 |
【③半日断食】1日1食を抜くプチ断食のやり方
朝 | 時間帯に関係なく水分補給(または酵素ドリンク)を飲む |
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昼 | 普通に食べる(13時) |
夜 | 普通に食べる(19時) |
備考 | 夜~昼までの間が18時間は空くようにする |
3種類の断食のやり方の中で、一番初心者に向いていて効果的なファスティング方法が、こちらの半日断食です。
食事を抜くタイミングは、酵素栄養学での取り入れられている理論から「朝」がおすすめです。
「排せつ」の時間 | 「栄養補給と消化」の時間 | 「吸収と代謝」の時間 |
AM4:00~PM12:00 | PM12:00~PM20:00 | PM20:00~AM4:00 |
朝食を抜くのが難しい場合は、夜の食事を抜くようにしていきましょう。
半日断食で一番大切なことは、いつもフル稼働している内臓(特に胃腸)を休ませてあげることです。
その為、出来るだけ「夜ごはん~翌日の昼ごはん」の間で18時間はあける様にしましょう。
18時間あけれなかったら失敗。ということではありませんので、前後1~2時間の誤差ぐらいにできるよう日々気を付けていきます。
その場合は、先ほどの「1日断食」がおすすめです!
半日断食と1日断食の体験談については、以下の記事で詳しくお話しております。

3種類の断食方法すべてを体験した私のおすすめのファスティング方法
- 【スタート】半日断食(朝食:置き換えダイエット)
- 【1~2ヵ月後】半日断食
- 【2~3ヵ月後】半日断食+1日断食
①【スタート】半日断食(朝食:置き換えダイエット)
まずは、半日断食が簡単に出来る状態になるまでは、朝食を置き換えるダイエットから始めると難易度がグッと下がります。
朝食は固形食から徐々に流動食にしていくイメージを持ってください。
Step① | 果物 or 生野菜 |
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Step② | ヨーグルト |
Step③ | 野菜ジュース or 酵素ドリンク |
今までの朝食が「ごはん・味噌汁・おかず」だった場合は、それをStep①「果物 or 生野菜」に変えていきます。
これに慣れてきたらStep②「ヨーグルト」に変え、また慣れてきたらStep③「野菜ジュース or 酵素ドリンク」と徐々に半日断食に慣らしていきましょう。
(※野菜ジュースは市販の砂糖が入っているものは避けましょう。できれば低速ジューサーで作りたてのフレッシュな野菜ジュースが理想です。)
②【1~2ヵ月後】半日断食
ここまで来たら半日断食も簡単になり、この時の気持ちは「今までよく朝ごはん食べてたな。。」といった気持ちになるはずです。
半日断食の経験者は口を揃えて「朝食を食べなくしたら身体の調子がかなり良くなった!」と言います。
私自身も、全く同じ気持ちです。
③【2~3ヵ月後】半日断食+1日断食
半日断食に慣れてきたら、休日などを活用して1日断食も混ぜていきましょう!
月曜 | 半日断食 |
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火曜 | 半日断食 |
水曜 | 半日断食 |
木曜 | 半日断食 |
金曜 | 半日断食 |
土曜 | 1日断食 |
日曜 | 半日断食 |
まだ、半日断食も経験していない状態だと、ものすごい一週間の献立に見えるかもしれません。
しかし、このぐらい半日断食に慣れてきている状態でしたら、全然苦ではないので少しずつ徐々に身体を整えていきましょう。
少しずつで結構ですので、ファスティングを生活に取り入れていく事により、面白いぐらい身体の不調がなくなっていくので、是非楽しみながら行っていただきたいです!
断食(ファスティング)のコツは空腹感を理解すること!
最後に、空腹感について少しお話したいと思います。
「空腹感」と聞くと、あなたはどのように思いますか?
何も食べていなくて、胃が空っぽになった時に感じている感覚といったイメージだと思います。
「空腹感」とは
- × お腹=胃腸が「空っぽ」なので起こる症状
- 〇 血糖が下がった時に、脳の空腹中枢が感じる感覚
しかし、空腹感とは胃腸が空っぽで起こる感覚ではなく、血糖値が下がった時に脳が感じている感覚なのです。
医学博士・イシハラクリニック院長・石原結實さんの『「食べない」健康法』という書籍の一部をご確認ください。
「空腹感」や「満腹感」は腹(腸)が「空」とか「満ちている」から起きる感覚ではなく、血糖が下がった時に、脳の視床下部の「空腹中枢」が空腹を、血糖が上がった時に、同じく「満腹中枢」が満腹を感じるからである。
よって、今述べた糖分を含む紅茶や野菜ジュースを摂ると数分後には、血糖が上昇して空腹感がなくなる。
『「食べない」健康法』では、以下の様にも言われています。
耐えられない空腹感が続くなら、チョコレートや黒糖、黒アメや黒砂糖入り生姜紅茶を飲み、糖分を補ってやるとよい。
意外に思えるかもしれないが、「空腹感」とはお腹=胃腸が「空っぽ」なので起こる症状ではなく、血糖が下がった時に、脳の空腹中枢が感じる感覚なのだから。
「1食でも抜かすと、大変なことになる」と思っている人たちや、健康をそこねるという警告を発する医学者や栄養学者がいるが、それは、単なる感情論にすぎない。
頭のどこかで食べないことは悪い事だと思っていた私は、こういった情報を知りファスティングを実行していく事で、食べない状態が悪い事ではないと身体で感じることが出来ました。
そして色々な断食を試してみた感想で、以下の事が空腹感との闘いで見方になってくれることでしたので、是非皆さんも断食のコツだと思って試してみてください。
- 空腹は悪いものではないと考える
- 血糖を上げるために甘いもの少しだけ食べる
- ストレスにならない程度の運動をする
- 食事の質・量・時間を少しだけ計算して食べる
- 食欲を抑えるツボ(労宮)を押す
①空腹は悪いものではないと考える
空腹の時は白血球の力が増し、免疫力も倍増するので、
空腹時によく考えた事
- 今、免疫をあげて、病気を防いでいる!
- 今、免疫をあげて、病気を治している!
- 今、老いを防ぎ、若さを保っている!
といったことを考えたりしました。
自然に私たちは「空腹感=気持ち悪い状態」と捉えているとも思い、「空腹感=気持ちが良い状態」と考えたりもして、空腹を耐えるのではなく感じる様にしてみたこともあります。
この空腹に関する考え方を変えると、「空腹に耐える」という概念自体が多少塗り替えられるので、今までより空腹に耐えることなく心地よく空腹を過ごすことが出来ました。
でも、実際。
それだけでは乗り越えれない空腹も勿論ありました。
そういった場合に行っていた「実際に行う空腹対策」が以下の②~⑤です。
②血糖を上げるために甘いもの少々を食べる
考え方だけでな乗り越えれない空腹感の壁にぶち当たった時は、太らないぐらいに糖を取り、血糖をあげる様に試みました。
私が行っていたのは、チョコレートを少しだけ(1~3キレ)食べるということです。
ちなみに、血糖値が高い状態が肥満をつくるといった話はご存知でしょうか?
第一に、「血糖値が高い状態が肥満をつくる」という事実があります。
詳しいメカニズムは第2章で説明しますが、あなたが太るのは脂っこい食べ物をとったからではなく「血糖値が上がったため」です。
逆に、血糖値を低く抑える事さえできれば、肉を食べようと、揚げ物を食べようとあなたは確実にやせていきます。
参考:医者が教える食事術 最強の教科書――20万人を診てわかった医学的に正しい食べ方68 単行本(ソフトカバー) – 2017/9/22 牧田 善二 (著)
こういったことから「血糖値が高い状態=満腹の状態」なので、プチ断食をしている最中は空腹を感じたらまずは「空腹は血糖により脳が勝手に考えていることだ!」と思い、次に「そもそも空腹は悪いものじゃない!」と考えました。
それでもやはりこの空腹感に耐えれない場合は、チョコを1~3キレ食べて「空腹感を感じない状態」にしました。
意外かと思うかもしれませんが、食欲に勝つのではなく空腹感をなくすことをすれば、かなり自然にプチ断食を行っていく事ができます。
断食中の空腹感は始めたころ方のが強く、慣れてくると最初と比べるとそこまで辛くはなくなってきます。
逆に、プチ断食に慣れてきても、大食いをした翌日のが空腹感をより強く感じます。
なので、プチ断食中は満腹感は感じない様に食事をして、あまりに空腹に耐えれない時は血糖を少し上げるためにチョコを少々食べて、お腹いっぱいにするのではなく「空腹感を感じない状態」の時間を多く作るようにしていました。
私はプチ断食の中でも半日断食を主として行っていたので、この行動は朝から昼にかけてが多かったです。
③ストレスにならない程度の運動をする
空腹感を抑えるために、ここまでに紹介させていただいた内容を行ったり、時にはこの運動です。
皆さんもダイエットでジョギングした経験があると思いますが、走って汗をかきながら家に帰ってくると、自然に空腹感がなくなっていませんでしたか?
これも先ほどお伝えした「空腹感=血糖が下がった時に、脳の空腹中枢が感じる感覚」で、運動をするとアドレナリンを出し、血糖値を上昇させてくれるのです。
食べずに空腹を抑える3つの方法
「その場ダッシュ20回」(約10秒間)
運動もアドレナリンを出し、血糖値を上昇させてくれるのです。小腹が空くと、ついつまみ食いをしてしまいダイエットに失敗し続けていた方に、「その場ダッシュ20回」を試していただいたところ、40日で3.7kgの減量に成功しました。
その場ダッシュがきつい方には、スローステップ運動1分間でも同様の効果がありました。
最初のうちは走りに行く!ってことをやっていましたが、段々と「時間が勿体ない」「外に出たくない」ってことを思ったりする日も出てきました。
そんな時は、自宅でできる体幹トレーニングなどを行ったりしていましたが、意外にもこれで空腹感を一時的に忘れることが出来ました。
④食事の時間・質・量を少しだけ計算して食べる
普段、何も気にしないで満腹になるまで食べていると、知らない間に食べ過ぎ状態に陥っている可能性が高いです。
まずは「自分が食べすぎなのか?」をセルフチェックしてみてください。
鏡の前で自分の舌を見ながら、以下の表を見てみてください。
正常 | 舌のコケが少なく、全体的にピンク色をしている |
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胃の詰まり&胃の機能低下 | 舌が全体的に白っぽい、白いコケに厚みがある |
胃だけでなく腸もパンパン | 舌のコケが黄色っぽい |
一人でやっていてもわからない場合は、友人と一緒にやってみるのがおすすめです。
食事の時間・質について
野菜(イモ類は除く) | 1~2時間 |
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たんぱく質(肉・魚・卵) | 4~6時間 |
炭水化物(白米・麺類・パン・イモ類) | 6~8時間 |
特に夕飯(寝る前に食べるごはん)の時に気を付けていましたが、寝るときには胃が空っぽになる様な状態を理想として生活をしていました。
これをすることにより、大食いを避けることができます。
なぜ、大食いを避けるのかと言うと、大食いをした翌日のが空腹感が強く出てきて、いつもより強い空腹感と戦わないといけなくなってしまうからです。
毎日、なるべく寝るときには胃が空っぽな状態を保つことにより、翌日の空腹感は弱まってきます。
例えば、あなたが20時に夕飯を食べ24時に寝るのであれば、夕飯から炭水化物は抜くべきです。(寝るまでに4時間しかなく、炭水化物は6~8時間消化にかかるため)
この場合は、野菜中心で少したんぱく質を摂る程度の食事が理想ですね。
食事の量について
また、食事の「量」についても注意が必要です。
いきなりですが胃の大きさをご存知でしょうか?
胃の大きさなんて普段気にしたことないと思いますが、実はコブシ2個分の大きさなのです。
そして、胃は筋肉で出来ているので、食べ過ぎていると大きくなってきます。
大きくなってくると、少量食べただけだと物足りなくなりますね。。
なので、一回の食事の量は、咀嚼(そしゃく)したときにコブシ1個~2個分の量を意識していきましょう。
⑤食欲を抑えるツボ(労宮)を押す
実際に空腹感と色々な戦いをしてみて思いましたが、強い空腹感とは一時的なものでその数分をやり過ごせばあまり気にならなくなってきます。
なので、もう何かを食べよう!って決意した時に私は最後の砦として労宮というツボを押すことをしていました。

効能:食欲を抑える、イライラを鎮める
ツボの場所:手をグーにしたときに、中指の先が当たるところ。
ツボの押し方:深呼吸の吐く息と同時にツボを押します。左右15~30回ずつ、ゆっくりと心を落ち着けながらツボを押しましょう。
食欲を抑える「労宮」というツボは、その他にも慢性疲労にも効き自律神経を整える作用もあります。
ストレスが溜まっているときは、このツボを押すと痛く感じることもあります。

空腹感については、こちらの記事で更に詳しくお話しておりますので、興味がある方は是非参考にしてみてください。
【まとめ】体験談を元にした断食・ファスティングのコツ!
断食のコツは、まずは自分の生活スタイルにマッチするファスティング方法で行うことです。
最初から無理をすると継続することはできません。
まずは、「半日断食(1日1食抜くスタイル)」か「1日断食(1週間に1日抜くスタイル)」か、ご自身の生活スタイルから見極めましょう。
次に、例えば半日断食では「18時間あける」とお話しましたが、これを完璧に実行しなきゃ意味がないとは思わないでください。
例え、16時間だったとしても、確実に今までの食生活と比べて内臓が休める時間が増えています。
結局のところ一番大切な考え方は「出来る範囲でなるべく継続してやる」です。
無理のない範囲で、地道に毎日実行していきましょう!
